「ああ、またやっちゃった! 」

そんな声が今日も聞こえる……。自分自身でもうんざり……。ADHDの人と、その周囲の人の大きな困りごとです。それは、ADHDの人の、脳の特性が大きな原因になります。 

ADHDの人はそのワーキングメモリの少なさから、同じミスを何度も繰り返しがちです。
 
健常者の人なら覚えられる「数秒程度の」記憶ですが、この「数秒程度の」記憶がADHDの人はとても苦手です。「ちょっと覚えておく」ということが苦手なのです。 

このことが、仕事のミスにつながります。 



実は、筆者が一番苦手なのが、「文字データの打ち込み」になります。 

前の行に打ち込んだことを打ち込み終わった瞬間に忘れてしまい、また同じことを次の行に打ち込む……、なんてことをやらかしてしまいます。……非常に困っています……。 

打ち間違いなどのケアレスミスが多いのも、おそらくワーキングメモリの少なさに関係しています。数秒前にやったことを忘れてしまうのです。数日前のことなら覚えているのに……。 


そして、ミスといっしょに大きな問題となることがあります。 

それは「やりたくてもできない」こと。「今日は気が向かないなぁ……。 ちょっと休んでからにしよう。 」

そんな日は誰にでもありますが、特に程度がひどいのがADHDの人になります。「ちょっと休む」つもりが一日休んでしまった。 そんなこともたびたびあります。 

そんなこんなで周りから見ると、なかなか仕事を始めず、だらだら(しているように見える)ADHDの人。それには、脳の特性が関係しています。 

ADHDの人は仕事を忘れているわけではないのです。むしろずっと覚えています。ずっと気にかけています。

ですが、不思議なくらいに「できない」。取りかかれないのです。これは自分でもなぜだかわからないのです。これが原因になります。 

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そして、締め切り間際になって、爆発的な集中力を発揮する、というのもADHDの人の特性になります。締め切り間際になれば、エンジンがかかって不思議なくらいに実力を発揮するのです。 

それを見ている周囲の人は「やればできるのになんでやらないんだろう?」ということになります。 

この認識のずれが、ADHDの人本人と、周囲の人のストレスになります。 

このストレスが原因で、離職という最悪の結末になることもあります。見ている周りの人はもどかしいですし、本人にとっても「やりたくてもできない」ということは、大きな苦痛になります。

ミスや仕事が続かないことにはいろいろと原因がありますが、大きいのはこのふたつ。 いずれも、本人に悪気はなく努力しても克服が非常に難しいことなのです。 

そこで、克服法として、筆者がやっていることを挙げます。 

ケアレスミスについてですが、「指さし確認」を徹底しています。一つ打ち込んだら元データをじっくりと確認します。定規などを下にそわせながら、ひとつずつ打ち込んでいくのもよいでしょう。 

「やりたくてもできない」ということについては、筆者の場合になりますが、その対策として、「ずっとパソコンを立ち上げたままにして、スリープ状態にしておく」という、工夫をしています。

こうすれば、モデムが反応し続けているので、いやでもその反応が目に入ります。(モデムは部屋の入口にあります) じわじわと自分にプレッシャーをかけ続けるのです。そうしていれば、いやでもいつか爆発してやります。 

もうひとつは、「少しだけでもはじめておく」ということです。すこしでも取り掛かりをつくっておけば取り掛かりやすくなります。けっこう有効なのでぜひ試してみてください。 

ADHDの人も周囲の人も振り回されがちな、この2点の特性ですが、工夫しだいで克服できます。うまく工夫して仕事を楽しめるようになりましょう! きっと大丈夫です!