ADHDは治療できる?



ADHDは根本的に治療することはできません。ですが、ADHDによる困難の乗り越え方を学ぶ教育・療育や、ADHDの症状を緩和する治療薬は存在するので対処法はいくつかあります。

また環境調整をしたり、周囲が普段からの対応法を考えることによって、本人が生きやすい環境を作ることも可能です。病気そのものは治せませんが、緩和することはできるのです。



対応を変えるのも治療になる?



ADHDの子供は、周囲の大人の対応によってADHDの症状を乗り越えることができます。これは親がADHDの子供にどのように関わるかで、子供の様子は徐々に変わっていくのです。

ADHDの子供の行動は親にとって理解し難いものですので、頻繁に怒ってしまいがちですが、それですと子供の状態に親が振り回されるので、親もイライラしてさらに子供の状態が悪くなる、という悪循環に陥る懸念が出てきます。

子供の行動に一々怒っていると子供は反発して反抗するようになりやるべきことをやらなくなってしまいます。更に親は怒れば子供は自分が否定されたと感じやる気をなくす、というような悪循環です。

このような悪循環が起きると、親子関係がぎくしゃくして、ADHDの治療どころではなくなってきます。ADHDを治療するために、そして、何より子供の成長のために、どこかでこの悪循環を断ち切る必要があります。


ADHD子供の治療薬は?



現在の子供のADHDに使われている薬は、「コンサータ」と「ストラテラ」の2種類になります。どちらも神経系機能を亢進させ、不足しているノルアドレナリンやドーパミンホルモンの分泌を促します。


ノルアドレナリンは情報分析と行動、ドーパミンは意欲やポジティブな感情を司っています。この薬によってADHDの特徴である多動性、衝動性、不注意などの症状を抑えることができますが、この作用は服用している時だけですので限定的です。薬の作用が切れれば元に戻ってしまいます。

[ad#co-1]

コンサータは投与後すぐ効果が出ますが、約12時間で効果がなくなります。ストラテラは投与後1~2ヶ月ほどしないと効果が出ません。即効性があるのはコンサータになります。


ADHD薬ストラテラの作用



ADHDの症状である、集中力が続かない不注意や落ち着きがなく動き回る多動、つい思ったことがすぐ行動に表れてしまう衝動性の3つは神経伝達物質の1つであるノルアドレナリンの働きが不足していると考えられています。

そのため、脳内のノルアドレナリン量を増やすことができれば、ADHDの症状を改善できます。脳内でノルアドレナリンなどの神経伝達物質が放出された後、余ったノルアドレナリンは再び回収されます。細胞内へ余ったノルアドレナリンが回収されるため、その分だけ脳内のノルアドレナリン量が減ってしまいます。この作用をする輸送体とノルアドレナリントランスポーターと呼びます。

つまり、ノルアドレナリントランスポーターを阻害すれば、ノルアドレナリンの再取り込みが抑制されるためにノルアドレナリン量を増やすことができます。

このように、ノルアドレナリンの取り込みを抑えることで神経伝達物質の量を増加させ、ADHDの症状を抑える薬がストラテラです。


ADHDの治療費用は?


片付けられないということを1つのきっかけとして病院を受診し、ADHDと診断された場合、治療は、環境調整などの心理社会的治療から始まります。

治療の本来の目的は、特性と周囲の環境とのバランスを改善することから始まります。心理社会的治療は、保険適応外です。月に1~2万円です。

心理社会的治療の効果や周囲の状況から、必要と医師が判断した場合、薬物療法が組み合わされます。その場合は、コンサータやストラテラで掛かる毎月の費用は保険適応で1万円です。