アスペルガー症候群とADHDは、共に発達障害の仲間です。脳の機能不全が原因で起こる発達障害は、それぞれ重なり合う部分も多く、複数の障害が重なって現れることも少なくありません。

ADHDもアスペルガーも、元々は、どちらも自閉症圏の発達障害ですから、重複するところはありますし、自閉症的なところがあります。その為、アスペルガーもありADHDもあるという風に両方同時に併発合併しているケースはよくある話です。



ただ、幼児期・学童期・思春期などの成長段階や生活環境によっても、現われてくる症状が異なるので、それぞれの年齢における症状だけでアスペルガー症候群かADHDかを区別することは非常に難しいのです。

その為、子供の頃はアスペルガーと診断されたのに、大人になってからはADHD診断されてしまうケースもあります。

ADHDとアスペルガーが合併する、同時に発症するという考えよりも、元々先天的な疾患のため、両方の疾患を持って生まれてきたというケースも考えられるため、必ずしも後から併発したとも言えないのも事実です。


ADHDとアスペルガーの大きな違いは?



対人関係



ADHD


他の人と仲良くしたいという気持ちがありアイコンタクトは取れます。会話は言葉のキャッチボールだということも理解しています。関わりたい気持ちは強いが、関わり方は上手ではありませんので、スムーズに仲良くなることができません。


アスペルガー症候群


人間関係にそもそも興味を抱かず孤立していても平気です。非言語的なコミュニケーションを行うのが苦手でアイコンタクト、表情の動き、ジェスチャーなどが分かりません。

他人の気持ち(感情)に共感したり理解することができないので、話をする時に単調な調子だったり、リズムがありません。相手と円滑にコミュニケーションをとることができません。

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計画


ADHD

場当たり的に行動を起こします。予め決めたスケジュール通り行う事ができません。どの仕事が急いでいる仕事なのか後回しにしてもいいのかを考えることが苦手なので優先順位を決めることもできません。その上、嫌なこと、面倒なことを後回しにしてしまう傾向があります。

たくさんの仕事を抱えているのにどの仕事から始めるのか計画を立てず、やりたい仕事から始めてしまい効率よく仕事ができないので、どんどん仕事に遅れが出てきて職場での評価は下がってしまいます。



アスペルガー症候群


規則性を好み、計画通りに行う事ができ異常なほどの集中力や記憶力、こだわりをみせます。決まった道順、決まった手順、決まった日常習慣などがあり、このような本人が決めたルールを変えることを嫌います。

不規則性を嫌い、規則性のあるものを好むので潔癖性になりやすい傾向もあり、まじめで融通が利かない所があります。急に予定の変更が生じるなどの不測の事態に対処する事が苦手で、このような事態に陥るとかんしゃくを起こしたりストレスを感じる事があります。



ADHDとアスペルガーが併発するとどうなる?



言語での説明も無しに、次々と興味が移り変わります。その行動を理解できない周囲の人たちは振り回されます。振り回されるので、集団内では、集団行動を乱す問題児として扱われます。問題児扱いをされて劣等感を抱きがちな本人の気持ちを支える援助が必要です。


ADHDは70%以上が他の併発がある?



アメリカのとある研究結果によると、ADHDを発症している子供の中で、併存障害を全くない人は全体の約27%に過ぎず、残りの70%以上が、1つ以上の合併症や併存障害を発症していると言われています。

こちらがADHDの人の併発した障害の数値です。

学習障害(LD) 9.8%
自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害) 4.8%
チック障害 1.6%
反抗挑戦性障害 31.6%
うつ病 10.5%
双極性障害 11.7%
不安障害 14.4%