ADHDには不注意優勢型、多動性・衝動性優勢型、混合型の3タイプがあるといわれており、
多動性・衝動性優勢型の場合、男児に発症する確率は女児の約2~9倍です。

ADHDの子どもの脳を見ると、神経伝達物質に異常がみられることから遺伝する可能性があります。

ただし、必ずしもADHDが遺伝するとは限りません。


■ADHDは家族性がある?


ADHDは親から子へ、遺伝しているという考え方をされやすいのですが、
実は遺伝性ではなく、家族性であるとされています。



ADHDの原因は、医学的にはまだはっきりとはわかっていませんが、
家族性があることがわかっています。

家族性というのは、家族に糖尿病や近視の人がいると、
自分もそうなる確率が高くなるという意味です。

「三つ子の魂百まで」と古くから伝えられていたように、
人間は3歳頃までに人格がほぼ形成されることがわかっています。


子供は親を真似ることで成長していきます。

そのため、ADHDの親を見て育った場合、その影響を強く受けてしまうのです。

また、3歳頃までに出来上がった人格の根底は
一生変化しないともいわれており、後天的にADHDになる可能性があります。


ADHDは多因子性疾患に分類されます。

人は生まれながらにして「がんになりやすい体質」
「糖尿病になりやすい体質」「アレルギー体質」と
いったようにかかりやすい病気の素因を持っています。

かかりやすい病気の素因を決めるのは、遺伝子の配列です。

全くADHDの素因のない家庭でADHDの子どもが生まれる確率よりは、
ADHDの家系にADHDの子どもが生まれる確率の方が高い事は一つ確実に言えます。



父親か母親のどちらかにADHDがあると、
その子どもにADHDがあらわれる確率は最大50%だといわれてます。

また、兄弟姉妹にADHDの子どもがいる場合、
いない子に比べ5~7倍の率で発症するというデータもあります。

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■ADHDが遺伝する確率


ADHDは遺伝的な要素があることが優位にわかるデータがしっかりと
存在しているので先天性である事は間違いありません。

親や兄弟がADHDだった場合、明らかに発生率が上がります。

ADHDは心の病ではなく、脳機能に障害がある病気ですので、
それが親子で遺伝すること自体は、そう不思議なことではありません。

しかし、同じ両親から生まれても、同じ体質の人間が生まれるのではないので、
親がADHDだと子供も必ずADHDになるというのではなく、
あくまでもなりやすい傾向があるという風な見方ふが正解です。


・両親が2人ともADHDである場合

両親が2人ともADHDである場合、子供に遺伝する確率は最低で20%です。


・母親がADHDの場合

母親がADHDである場合、子供に遺伝する確率は7~8%です。

・父親がADHDの場合

父親がADHDである場合、子供に遺伝する確率は15%です。

父親と母親には約2倍程度の差がありました。

・兄弟にADHDがいる場合

兄弟がADHDになる確率は25~35%です。


兄や姉などがADHDだと次に生まれてくる子供もADHDになりやすいです。
確率的にも1/3~1/4ですので結構高確率になります。


・全体的な発生率

子供全体を対象にした場合、ADHDの発生率は3~5%です。


■ADHDは「育て方の問題」は関係ありません。



ADHDは、親の育て方・しつけ方の問題で発症するものではありません。

脳の画像診断や血流量・代謝機能・脳波検査などから、
ADHDの原因は脳の機能低下によるものが大きいものなので、
親のしつけが原因であることはあり得ません。

ADHDは生まれつきのその子の特性であり、
治療によって完治するといったものでもありません。